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妊娠の大敵「冷え」を改善する食事とは?【管理栄養士 監修】

カラダの「冷え」が、妊娠を遠ざける原因になることを知っていますか?

冷えは多くの女性が感じるものなので、あまり気にしていないかもしれません。でも、カラダが冷えている状態は、ひどい生理痛や月経不順などを引き起こします。そして、妊娠しやすいからだづくりにも悪影響を与えてしまうので、早めに改善していきましょう。

ということで、今回は「冷え」が妊娠に与える影響と、食事で改善するためのポイントを解説。

ぜひ、あなたの妊活に役立ててくださいね。

「冷え」はなぜ起こる?その原因と妊娠への影響

冷えとは、一般的に「冷え性」や「低体温」になり、体の末端や表面、内臓が冷たくなっている状態をいいます。

冷え性」は、自律神経が乱れて、血行不良になることで起こります。手足の末端の血流が悪くなるので、指先が冷えてつらい、ふとんに入っても足先が冷たくて寝つけないといった状態になります。

低体温」は、平熱が36℃未満になることで、免疫力や基礎代謝も下がりやすくなります。そのため、風邪などの感染症にかかりやすくなったり、太りやすくなったりします。

冷え性や低体温で、血流が悪い状態が続くと、妊娠をさまたげる不調が起こりやすくなります。

「冷え」の原因とは?

なぜ、冷えが起こってしまうのでしょうか?

冷えの原因はさまざまですが、大きく分けると2つあります。1つは「栄養状態の悪さ」、もう1つは「血流の悪さ」です。では、詳しくみていきましょう。

冷えの原因1:栄養状態の悪さ

冷えの原因の1つ目は「栄養状態の悪さ」です。必要な栄養が摂取できていないことで、冷えが起こることがあります。

食事抜きなど不規則な食生活

忙しくて時間がない、生活が不規則などの理由で、朝食を抜いたり、夕食を食べられなかったりして、1日3食をとれないと栄養不足になります。

とくにタンパク質が不足しやすく、体内で十分に熱が作られなくなることが冷えの原因になります。

ダイエットによる栄養バランスの乱れ

ダイエットで食事の量を減らしすぎると、エネルギー不足と栄養バランスの乱れが生じ、冷えにつながります。鉄が不足すると貧血になり、さらに血流が悪くなります。

運動をせず、食事を減らすダイエットでは、脂肪と一緒に筋肉も減ってしまうので、代謝が落ち、女性ホルモンもアンバランスになって、冷えが起こりやすくなります。

冷えの原因2:血流の悪さ

冷えの原因の2つ目は「血流の悪さ」です。血流の悪さといってもいくつか考えられますので、詳しくみていきましょう。

自律神経の乱れ

血流をコントロールして体温調節をする「自律神経」の働きが乱れると、必要以上に血管を縮めてしまい、血流が悪くなります。

強いストレス、不規則な生活リズム、季節の変わり目、クーラーの効きすぎなどが、自律神経の乱れる原因になります。

女性ホルモンの乱れ

女性ホルモンに不調があると、血流が悪くなり、冷えが起こりやすくなります。生理不順がある方は、女性ホルモンの分泌が乱れている可能性があります。

強いストレス、不規則な生活リズム、無理なダイエットをしたことがある、更年期などが原因にあげられます。

服装による血行不良

きつい下着や服をつけて体を締め付けると、血行が悪くなります。タンクトップやミニスカートなどを着て、肌を露出したり、薄着をしたりすると、カラダの表面が冷えて、血流が悪くなります。

運動不足、筋肉量が少ない

運動不足で筋肉が減ると、代謝が落ち、血流量も少なくなります。女性に冷えが多いのは、男性に比べて、筋肉量が少なく体温調節能力が劣るためです。

「冷え」が妊娠へ与える影響とは

カラダが冷えていると、なぜ妊娠に良くない影響を与えるのでしょうか?その理由を説明します。

子宮や卵巣の冷えが妊娠に悪影響

冷えは、カラダの末端や表面だけでなく、内臓も冷やします。

内臓が冷えると、機能が低下して、本来のはたらきができなくなり、体調不良が起こります。冷たいものを食べすぎて、下痢や便秘になるのは、腸が冷えて機能が低下するからです。

内臓のなかでも、とくに子宮や卵巣は、冷えの影響を受けやすいといわれます。卵巣が冷えて機能が低下すると、排卵がうまくいかなくなって生理不順になり、妊娠しづらくなる可能性があります。

子宮が冷えると、赤ちゃんが育ちにくい環境になってしまいます。

機能低下で、女性ホルモンのバランスが悪くなると、月経困難症を引き起こすこともあります。月経困難症は、ひどい生理痛や腰痛、頭痛、イライラなど、さまざまな不快症状があり、妊娠を遠ざける原因にもなります。

精神面の不調が妊娠に影響することも

冷えがひどくなると、全身の調子が悪くなり、頭痛やめまい、むくみ、だるさ、便秘、下痢、肌荒れなど、さまざまな身体面の不調が起こりやすくなります。

さらに、やる気がしない、ゆううつになるなど精神面の不調が出ることもあり、妊活に取り組む前向きな気持ちにも悪影響を与えてしまうかもしれません。

男性も冷えに要注意!

冷えは、女性だけの問題と思われがちですが、男性でも気づかないうちに体が冷えていることがあります。男性は、冷えて血流が悪くなると、精子の劣化や男性機能の低下につながります。

あなたのパートナーは、ストレス過多、運動不足、やせ型で筋肉が少ない、風邪や下痢になりやすいといったことはありませんか?

もし、心あたりがあれば、手足は冷たくないか、平熱は低くないかなどをチェックしてみて下さい。冷えがあれば、一緒に改善に取り組みましょう。

「冷え」を改善する食事 5つのポイント

冷えは、栄養バランスのよい食事とカラダを温める食べ物をとることで少しずつ改善します。

妊娠しやすいからだづくりのためには、毎日の食事のとり方に気を配りましょう。ここでは、冷えを改善するための食事のポイントを5つ解説します。

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【冷え改善①】カラダをあたためる食べ物を積極的にとる

食事で冷えを改善するためには、5大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランスよくとることが基本です。

なかでも、カラダを温める作用のある栄養素が含まれる食べ物を積極的にとるようにしましょう。

カラダをあたためる食べ物

タンパク質が多いもの

タンパク質が豊富に含まれる食べ物は、エネルギー生産や筋肉のもととなり、カラダを温めます。肉、魚、豆腐、乳製品など、タンパク質が多い食べ物を毎食とるようにしましょう。

鉄が多いもの

鉄は全身に酸素を運搬します。不足すると、うまく栄養が燃焼されなくなり、血流が悪くなるので、冷えにつながります。レバー、赤身肉、貝類、大豆製品など、鉄が豊富に含まれる食べ物をしっかりとりましょう。

ビタミンEが多いもの

ビタミンEは、毛細血管を広げて血流をよくする作用があり、冷え改善に役立ちます。さらに、女性ホルモンの分泌を調整する働きもあります。

アボカド、うなぎ、ゴマ、ナッツ類、納豆、かぼちゃなど、ビタミンEが豊富な食べ物をとりましょう。

野菜の根菜類

野菜のなかでも、根菜類は、水分が少なくビタミンやミネラルが豊富なので、体を温める作用があります。食物繊維が多く、おなかの調子を整える作用がありので、冷えによる便秘の解消効果も期待できます。

大根、ごぼう、れんこん、人参、しょうが、里芋などの根菜類は、煮物やスープなどにして、柔らかく煮て食べると温める効果がより高まります。

逆に、キュウリ・レタス・トマト・ナスなどは水分が多く、体を冷やす作用があるので、冷えが気になる時は、食べすぎないようにしましょう。

【冷え改善②】血のめぐりをよくする食べ物を積極的にとる

食事で冷えを改善するためには、血流をうながし、血管を強くする食べものをとり、血のめぐりを良くすることが大切です。

抗酸化作用のあるもの

抗酸化作用とは、カラダを老化させたり、病気を引き起こしたりする「活性酸素」のはたらきを抑える作用のことです。

活性酸素が増えすぎると、血管がかたくなる「動脈硬化」を引き起こします。抗酸化作用のあるものを食べて、血管がかたくなるのを防いで、血のめぐりを良くしましょう。

  • かぼちゃ/人参/ほうれん草/しそなど(β-カロテン豊富)
  • ブロッコリー/キウイフルーツ/レモンなど(ビタミンC豊富)
  • ひまわり油/なたね油/アーモンドなど(ビタミンE豊富)
  • そば/緑茶/ブルーベリー/りんご/高カカオチョコレート/赤ワイン(ポリフェノール豊富)

血液の流れをよくするもの

血液がドロドロの状態では、血流が悪くなり、全身に酸素や栄養がうまく行きわたりません。血液をサラサラにする作用のあるものを食べて、血流を良くしましょう。

  • アーモンドなどナッツ類(血管を広げて血流をよくするビタミンEが豊富)
  • にんにく/たまねぎ(血流をよくする作用を持つ香り成分アリシンを含む)
  • イワシ/サンマ(血管の弾力性を高め、血流をよくする効果のあるDHA、EPAが豊富)
  • 納豆(毛細血管を丈夫にし、血流をよくするナットウキナーゼを含む)

【冷え改善③】朝食を欠かさずとる

冷えを改善する食事の基本は、3食きちんと食事をとることです。食事を抜くとエネルギーや栄養素が不足して、体が冷えやすくなります。

とくに、朝食は1日の活動に向けて代謝を高め体温を上げるために、もっとも大切です。欠かさずしっかりとりましょう。

冷えにつながる朝食とは

パンとコーヒーだけ、フルーツだけ、スムージーだけのような朝食は、タンパク質がとれないので、体が温まりにくい献立です。

フルーツやスムージーは、ビタミン類はとれますが、体が冷えやすいので、温かいスープと合わせるなど工夫をしましょう。

冷えを改善する朝食とは

パン+ハムエッグ+スープ、ごはん+納豆+みそ汁、野菜入りのたまご雑炊など、炭水化物とタンパク質を組み合わせた献立が理想です。

朝食をしっかり食べて体温が上がると、脳や体のはたらきが活発になり、日中の元気な活動につながります。起きてすぐは冷たい飲み物はさけて、常温か温かい飲み物を飲み、おなかを温める習慣をつけましょう。

【冷え改善④】毎食、温かい汁物をとる

食事のときは、みそ汁やスープなど温かい汁物を一緒にとりましょう。

温かい汁物を食べると、体の中から温まり、気持ちもほっとリラックスできます。ストレスが和らぐと、自律神経のバランスも整います。

汁物に、野菜や豆腐などを入れて具だくさんにすれば、1食の栄養バランスが良くなります。

高血圧などで塩分を控えたい方は、具をしっかり食べてスープの量は少なめにしたり、だしを効かせて、みその量を減らしたりするといいでしょう。

【冷え改善⑤】冷たいもの、甘いものは控えめにとる

冷え改善には、冷たい飲み物や食べ物、砂糖たっぷりの甘いお菓子などは、控えめにしましょう。

気温が高くなると、氷入りの飲み物やアイスクリームなど、冷たいものが欲しくなりますが、とりすぎるとカラダのなかから冷えてしまうので、少し我慢。冷たいめんやマンゴー、パイナップルなど南国のフルーツも、体を冷やします。

冷えが気になるときは、なるべく常温か温かいものをとるように心がけてください。

また、砂糖のとりすぎは、血行を悪くして冷えを招く原因になります。ケーキや和菓子など、砂糖が多く入った甘いものは控えめにして、ドライフルーツやナッツ類など、健康的なおやつをとるようにしましょう。

「妊娠の大敵・冷えを改善する食事」まとめ

今回は、妊娠の大敵「冷え」を改善するための食事のとり方についてみてきました。

冷えは病気ではありませんが、対策をせずに放っておくと、頭痛、めまい、むくみ、便秘、肌荒れ、やる気がしない、ゆううつになるなど、心身両面で不調が出てしまうことがあります。

さらに、内臓まで冷えると、子宮や卵巣の機能が低下して、妊娠を遠ざける可能性もあります。妊娠を意識しはじめたら、毎日の食事のとり方を見直して、冷えを少しずつ改善していきましょう。

  1. 体をあたためる食べ物を積極的にとる
  2. 血のめぐりをよくする食べ物を積極的にとる
  3. 朝食を欠かさずとる
  4. 毎食、温かい汁物をとる
  5. 冷たいもの、甘いものは控えめにとる

冷えを改善する食事のポイントのなかで、簡単に取り入れられそうなことはあるでしょうか?

まずは、できるところからはじめてみて、ぽかぽか温かい妊娠しやすいカラダを目指しましょう。