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妊活効果を食材で〜季節の食材で妊娠パワーを高めよう【管理栄養士 監修】

春夏秋冬、それぞれの季節ごとにおいしい旬の食材があります。

栄養豊かな旬の食材は、私たちの体を季節に合った状態に整えたり、機能を高めたりする力があり、妊娠を目指す人の強い味方になります。毎日の食事で、妊活中の体づくりや、トラブル解消、体調管理を行うために、旬の食材をもっと取り入れてみませんか?

今回は、旬の食材の役割と、季節ごとにおすすめの食材、妊活への効果をご紹介します。おいしくて新鮮な旬の食材を楽しみながら、妊娠パワーを高めていきましょう。

旬の食材はなぜ妊活にいいの?

「旬」とは、野菜や果物、魚などの食材で、ほかの時期よりも新鮮でおいしく食べられる時期を指します。野菜や果物では、収穫するのにもっとも適した時期、魚介では、漁獲量がもっとも多くなる時期のことです。

旬の食材を食べると、なぜ妊活にいい効果が期待できるのでしょうか?得られる5つのメリットをみていきましょう。

旬の食材5つのメリット

1.栄養が豊富

旬の時期に収穫された食材は、生育条件の整った自然の中で成熟するので、栄養を十分に蓄えています。たとえば、ほうれん草100g当たりのビタミンC含有量は、旬ではない夏採りでは20mgなのに対し、旬の時期の冬採りでは60mgと、3倍に増えます。

妊娠するための体づくりでは、いろいろな栄養素が必要ですが、旬の食材を積極的にとることで、効率的に栄養補給ができます。

2.おいしい

旬の食材は、栄養価が高いだけでなく、味も良くおいしいのが特徴です。

魚介の旬は、産卵に向けて脂肪を蓄える時期なので、脂が乗っておいしくなります。

また、旬の食材は、季節ごとに体に必要な成分や栄養素が多く含まれているので、おいしく感じます。たとえば、きゅうりやトマトなどの夏野菜は、暑さで不足する水分やミネラル類を補ってくれるので、夏に食べるとおいしいのです。

3.安心・安全
旬の野菜や果物は、それぞれに適した生育環境で育つので、害虫や病気に強い特徴があります。そのため、肥料や農薬を使う量を少なくでき、体や環境にとって安全で、安心して食べられます。そのため、妊活中に気になる食材の安心・安全が守られます。
4.値段が安い

旬の時期は、収穫量が多く、安定して市場に出回るので、値段が安くなります。旬以外の時期には、収穫量が少ないうえに、ハウス栽培や遠方からの輸送量などがかかり、値段は高くなってしまいます。旬の食材を使うことで、食費が節約でき、家計も助かりますね。

5.季節を楽しめる

四季のある日本では、季節ごとに、旬のものを食べる楽しみがあります。店先に菜の花やたけのこが並ぶと、「春が来たな」と嬉しい気持ちになりませんか?旬の食材を食べることで、めぐってきた季節を楽しむことができます。妊活中は、心の余裕がなくなりやすく、季節の変化に気づきにくいかもしれませんが、旬の食材を食べて、季節を楽しめるといいですね。

妊娠パワーを高める『春夏秋冬』の食材とは

春夏秋冬それぞれの季節ごとの旬の食材にはどのような役割があるのかと、おすすめの食材をみていきましょう。

春の食材

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役割(デトックス作用)

春の食材は、うどやふきのとう、菜の花など、苦みを感じるものが多く、体内にたまった老廃物を排出させるデトックス作用があります。また、体の中をきれいにして、赤ちゃんを迎える環境を作ります。さらに、胃腸のはたらきを良くする役割もあります。

妊活におすすめの春食材
新玉ねぎは、みずみずしく辛みが少ないのが特徴。香味成分の硫化アリルは、デトックス作用、疲労回復、胃腸の働きを活発にするなどの効果があります。さらに、妊活の大敵である冷え性やストレスなどの症状にも効果的。水にさらすと硫化アリルが流れてしまうので、新玉ねぎは切ったらそのまま使いましょう。
アスパラガスに多いアスパラギン酸は、ドリンク剤の栄養成分としてもおなじみ。疲労回復やスタミナ強化に効果的です。妊活に欠かせない葉酸や、抗酸化作用で卵子の老化を防ぐビタミンAなどの栄養素も豊富です。さっと茹でてから、油炒めにしたり、オイルドレッシングで和えたりすると、栄養の吸収率が高まります。
春を告げる果物として人気のいちご。ビタミンCが豊富で、免疫力を高めて、春先に多い風邪や花粉症、肌トラブルの予防効果が期待できます。高い抗酸化作用があり卵子の老化を防ぎます。果物のなかでは、葉酸が豊富なので、妊活中のデザートとして生のまま頂きましょう。
国産のあさりは、産卵を控えた春先が旬でおいしくなります。鉄やビタミンB12が豊富で、貧血の予防に役立ちます。タンパク質やタウリンも多く、疲労回復や精子の質向上にも効果的。あさりと菜の花などの葉物野菜を組み合わせると、葉酸の吸収を高める効果があります。
スルメイカは、冷凍で年中手に入りますが、日本海では夏が旬です。タウリンが豊富で、疲労回復や肝機能強化に効果的。ビタミンEやナイアシンも多く、抗酸化作用や代謝アップ効果が期待できます。妊娠しやすい体の基礎づくりに大切なタンパク質が豊富なのに、低カロリーでヘルシーな食材です。
その他のオススメ春の食材

さわら・初がつお・菜の花・そら豆・新じゃがいも・春キャベツ・たけのこ・うど・たらの芽・ふき・グリンピース・よもぎ・クレソン など

夏の食材

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役割(疲れを癒す)

夏の食材は、トマトやキュウリ、スイカなど、水分やカリウムをたっぷり含むものが多く、水分を補給して、熱を冷まし、疲れをいやす役割があります。酸味のある果物は、暑さで落ちやすい食欲をうながし、夏バテを予防します。

妊活におすすめの夏食材
大豆の未成熟な種子を食べる枝豆は、大豆と同様に良質なタンパク質が含まれます。さらに、葉酸、カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維なども豊富です。ビタミンB1には、アルコール分解を助けるはたらきがあるので、ビールのおつまみにすると、肝臓の負担を減らせます。
かぼちゃの果肉の鮮やかなオレンジ色は、主にβ-カロテンによるもので、高い抗酸化作用があり、風邪などの感染症の予防や、卵子の老化予防などアンチエイジング効果が期待できます。ビタミンC、Eの相乗効果で、血行促進による夏の冷え解消にも役立ちます。脂溶性ビタミンが多いので、油で調理したり、油を用いた料理と組み合わせたりすると、効率的に栄養が吸収できます。
みずみずしく甘みの強い桃は、体へすばやく吸収される果糖と、クエン酸やリンゴ酸がたっぷりで、夏の疲れをすばやくとる効果があります。皮に近い部分には、ポリフェノール成分のカテキンが多く、ビタミンC、Eとともに、強い抗酸化作用で、細胞を修復し、老化抑制に効果を発揮します。長く冷やすと甘みが抜けてしまうので、食べる2~3時間前に冷蔵庫へ入れて冷やしましょう。
初夏に最盛期をむかえるアジは、青背の魚の代表格です。脳を活性化するDHAやEPAを豊富に含んでいます。疲労回復効果のあるタウリンや、骨を強くするカルシウム、ビタミンB2なども豊富です。小アジをから揚げにすると骨ごと食べられるのでカルシウム補給におすすめです。
夏のスタミナ食の代表格であるウナギは、良質なタンパク質や脂質、ビタミンA、B群、D、E、カルシウムなどをバランスよく含みます。免疫力を高めるビタミンAはとくに多く、疲労回復に効くビタミンB1も豊富なので、夏バテ対策やスタミナアップに役立ちます。かば焼きに山椒をかけると、香りがよくなるだけでなく、消化を助けるはたらきもあります。
その他のオススメ夏の食材

たこ・鮎・あなご・トマト・きゅうり・なす・ゴーヤ・青じそ・みょうが・ピーマン・にら・モロヘイヤ・オクラ・ししとうがらし・スイカ など

秋の食材

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役割(エネルギーチャージ)

秋の食材は、さつまいもやくりなど、エネルギーを蓄えるのに適したものが多く、夏の暑さで消耗した体にエネルギーチャージをする役割があります。さらに、胃腸の働きを活発にし、冬の寒さに耐えられるように基礎体力をアップします。

妊活におすすめの秋食材
独特のねばりを持つ長いもは、ぬめり成分のムチンに滋養強壮効果があり、精力アップに役立ちます。カリウムを多く含み、むくみ解消や高血圧の予防効果が期待できます。でんぷん消化酵素が、胃腸のはたらきを助け、消化促進や食欲増進に作用します。夏バテで食欲が落ちているときにすりおろしてごはんにかけると、食べやすくておすすめです。
ほくほくとした食感と優しい甘みを持つ栗は、デンプン質が多く、滋養強壮効果が抜群です。良質なタンパク質を含み、エネルギー代謝を高めるビタミンB群の働きで慢性的な疲労をすっきり解消します。くりに含まれるビタミンCは、でんぷんに守られているので加熱しても減りにくい特徴があります。蒸したりゆでたりするほか、料理やお菓子の材料としても楽しめます。
ぶなしめじには、ビタミンB1、B2、ナイアシン、パントテン酸などのビタミンB群が多く、代謝を助けて、疲労回復に役立ちます。体内でビタミンDに変わるエルゴステロールが、カルシウムの吸収を高めるので、乳製品や小魚など高カルシウム食品と組み合わせると効果的です。
りんごの爽やかな酸味は、リンゴ酸やクエン酸によるもので、疲労物質の蓄積を防ぎ、疲労回復効果を高めてくれます。水溶性食物繊維のペクチンに富み、血糖値の上昇を防いで糖尿病予防や、便秘を改善し老廃物の排泄をするデトックス効果が期待できます。ポリフェノール成分が果肉と皮の両方に含まれるので、よく洗い皮ごと食べるのがおすすめです。
秋になるとお手頃価格で手に入りやすくなる鮭。カルシウムの吸収をうながすビタミンDが多く、白身魚の中ではトップクラスの含有量です。
アスタキサンチンという赤い色素成分が含まれ、強力な抗酸化作用で細胞の酸化を防ぎ、アンチエイジング効果が期待できます。
その他のオススメ秋の食材

サンマ・サバ・米類・さつまいも・里芋・長いも・秋なす・くわい・しいたけ・松茸・ぎんなん・ひらたけ・なめこ・ぶどう・柿・梨・レモン など

冬の食材

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役割(体を温める)

冬の食材は、大根やれんこんなど根菜類が多く、体を温める作用があります。煮物や鍋物など温かい料理で、体をぽかぽかにし、自然治癒力を高め、かぜなどの感染症を防ぎながら、妊娠環境を整えます。

妊活におすすめの冬食材
大根は、でんぷん分解酵素のジアスターゼなど、胃腸の働きを助ける多種類の酵素がたっぷり含まれています。特有の辛みには、胃液の分泌を高め、消化を促す作用があります。食欲の秋で食べ過ぎて胃腸の調子が悪いときに、大根おろしで食べると効果的です。
ブロッコリーは、β-カロテン、ビタミンB群、C、Eなど、多種類のビタミンを豊富に含みます。妊活に必須の葉酸のほか、高血圧予防に働くカリウム、強い骨を作るカルシウム、貧血に効果のある鉄なども含み、栄養たっぷりです。短時間で茹でてから、油と組みあわせた調理をすると栄養を逃しません。
冬のほうれん草は、甘みが強く栄養価も高くなります。β-カロテンやビタミンCが多く、老化抑制のほか、乾燥で荒れやすい肌の健康維持に役立ちます。鉄を多く含み、血液のめぐりをよくして、貧血や頭痛などの症状を防ぎます。葉酸も豊富で、妊娠初期の胎児の健やかな発育に貢献します。アク成分のシュウ酸を含むので、ゆでるか、生で大量に食べすぎないようにしましょう。
みかんは、秋から冬にかけて旬を迎え、甘くおいしくなります。抗酸化作用のあるビタミンCが豊富で、中サイズのものを3~4個食べれば、1日に必要な量が満たされます。みかんの袋や白い筋の部分には、ペクチン、フラボノイドなどの有効成分が含まれていて、便秘解消やデトックス効果、アンチエイジング効果などが期待できます。積極的に食べるようにしましょう。
「海のミルク」と呼ばれる滋味豊かなカキは、ミネラルやタウリンを豊富に含みます。うま味のもとのグリコーゲンは効率よくエネルギーに変わり、新陳代謝をうながし、肝機能を強化します。亜鉛や鉄がとても多く、精子の形成や子宮環境を整えるために役立ちます。レモン汁をかけて食べるとビタミンCが鉄の吸収を高めてくれます。
その他のオススメ冬の食材

ぶり・ふぐ・カニ・小松菜・しゅんぎく・れんこん・ごぼう・白菜・かぶ・長ねぎ・葉ねぎ・カリフラワー・ゆり根・キウイフルーツ・きんかん など

「旬の食材で妊娠パワーを高めよう」まとめ

今回は、旬の食材を食べるメリットと役割、季節ごとにおすすめの食材をみてきました。

最近は、栽培技術の向上や輸入品が増えたことで、旬がわかりにくくなっていますが、自然の力を蓄えた旬の食材は、おいしく栄養豊富でパワフルな存在です。

  • 栄養が豊富
  • おいしい
  • 安心・安全
  • 値段が安い
  • 季節を楽しめる
  • 春食材の役割=デトックス作用
    おすすめ食材:新玉ねぎ/アスパラガス/いちご/あさり/スルメイカ
  • 夏食材の役割=疲れを癒す
    おすすめ食材:枝豆/かぼちゃ/桃/アジ/ウナギ
  • 秋食材の役割=エネルギーチャージ
    おすすめ食材:長いも/くり/ぶなしめじ/りんご/鮭
  • 冬食材の役割=体を温める
    おすすめ食材:大根/ブロッコリー/ほうれんそう/みかん/カキ

ぜひ、これからは、旬を意識した食材選びや献立づくりを心がけて下さいね。季節のめぐみである旬の食材は、体だけでなく心にもたくさんの栄養を与えてくれるでしょう。

【参考URL】
e-ヘルスネット「旬を取り入れた食生活(春・夏)」

旬を取り入れた食生活(春・夏)


e-ヘルスネット「旬を取り入れた食生活(秋・冬)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-021.html

【参考書籍】
日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年