「不妊検査で特にこれといった原因は見つからなかったのに、なかなか妊娠しない····」と悩んでいるアナタへ。
原因不明の不妊とはいえ、淡々とステップを進めていくだけでは、なんだかモヤモヤしてしまいますよね。「妊娠の可能性が少しでも高められるよう、自分でできることはないかな?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、妊活に効くとされている「三陰交(さんいんこう)」というツボのセルフケア方法について具体的にご紹介します。
筆者が実際に通っている不妊鍼灸院の鍼灸師さんに教えてもらった方法なので、効果には期待できるはず!ぜひ参考にしてみて下さいね。
妊活に効くツボ「三陰交」とは?
三陰交は「女性のツボ」として有名で、婦人科系のトラブルや不妊への効果が期待できると言われています。まずは「具体的にどんなツボなのか」、「位置はどのあたりなのか」などを詳しくご紹介していきましょう。
三陰交ってどんなツボなの?
「三陰交」という文字通り、3つの陰の経絡(けいらく)が交わる場所です。経絡とは、体内を網目のように走っている気血の通り道のこと。全身の器官のバランスを保って正常に働かせるには、経絡は欠かせないと言われています。
三陰交で交わる3つの経絡は「肝」「脾」「腎」。三陰交のツボ1つで、これら3つの機能を活性化することができます。
特に妊娠に深く関わるのは「腎」という臓器。腎には生命の根本となる「精」あるいは「腎精」と呼ばれる基本物質(卵子や精子、遺伝子などに相当するもの)が蓄えられていて、腎精が不足すると妊娠が成立しにくくなると言われています。
また、受精卵を受け入れられるよう子宮内膜を厚くするなど、コンディションを整えるのが「肝」の働きです。精神的なストレスや緊張などが肝の機能を低下させると、着床しづらい状態になってしまうこともあると言われています。
だからこそ、三陰交のツボをケアして腎や肝を活性化させることが妊活にとって大切なのです。
三陰交の位置をチェック
では、さっそく三陰交のツボの位置をチェックしてみましょう。
三陰交は内くるぶしから、指4本分上の部分にあります。ただし、これはあくまでも目安です。人によっては位置が多少ズレている場合があるので、大まかな位置を把握したら、その周辺を触って正確なツボを探しましょう。
ツボの部分は、押した時に下記のような感覚を味わうことがあります。
- ズーンと奥まで響くような痛み
- 少しくぼみがある
- しこりやハレがある
- 部分的に熱い、もしくは冷たい
- 部分的に肌がカサカサしている
- 部分的に肌が湿っている
カラダのコンディションによっては、感覚が鈍っていてわかりづらい時もあります。その場合は、日を改めてもう一度探してみるようにすると良いでしょう。
妊活中にオススメの三陰交セルフケア方法
不妊のための鍼灸院に通っている筆者が、鍼灸師さんから教えてもらった三陰交のセルフケア方法は、下記の3つです。
- 押す、もみほぐす
- 湯船につかる(足湯でも可)
- レッグウォーマーや長い靴下を履く
大切なことは「とにかく冷やさないこと」と「血行を良くして温めること」だそうです。では、3つのセルフケア方法について詳しく説明してみましょう。
三陰交のセルフケア方法
1:押す、もみほぐす
妊活中にオススメの三陰交セルフケア方法、1つ目は「押す、もみほぐす」ということです。三陰交の位置がわかったら、その部分を入浴中やお風呂上りなど、カラダが温まっている時に押したりもんだりしてみましょう。
ツボを押す時の注意点としては、「ながら押し」はしないということ。スマホを見ながら、テレビを見ながら、人とおしゃべりしながらでは、ツボ押しの効果を最大限に発揮することができません。
ツボ押しの効果を発揮するためには、ツボを押すことに意識を集中させることが大切です。まずは深呼吸をして、心とカラダをリラックスさせましょう。そしてツボに意識を集中させ、ゆっくりと息を吐きながら3秒から5秒かけてジワーっと押していき、ゆっくりと息を吸いながらツボから指を離してください。押す時の力は「イタ気持ちいい」くらいがベストです。
このサイクルを5回から10回くり返します。あまり長く押しすぎたり、押す回数が多すぎたりすると、経絡が圧迫されて気血の流れが逆に悪くなってしまうことがあるので注意してくださいね。
ツボ押しは1度だけでは効果が表れにくいので、毎日続けていくことがポイント。満腹時やアルコールを飲んだ後、発熱時を避けて、コツコツ続けていきましょう。
三陰交のセルフケア方法
2:湯船につかる(足湯でも可)
妊活中にオススメの三陰交セルフケア方法、2つ目は「湯船につかる(足湯でも可)」ということです。
不妊に悩んでいる女性は、三陰交のあたりが冷えていたり、固くなっていたりすることが多いと言われています。そのため、お風呂に入る際はシャワーで済ませず、湯船につかって血流を促進させることが大切です。
お湯の温度は熱すぎない38度から40度に設定し、肩までつかって10分から15分ほど入浴するのがベスト。「冷え性だから」と1時間以上湯船につかる人もいますが、カラダが疲れすぎてしまうので、妊活中の人にはオススメできません。
毎日湯船につかることが難しい場合は足湯でもOK!バケツに42度ぐらいのお湯を入れ、三陰交のツボが隠れるぐらいまで足を浸します。こまめに水分補給をしながら、45分程度を目安に行いましょう。足湯で温められた血液が全身に巡り、カラダがポカポカしてくるのを感じるはずです。
三陰交のセルフケア方法
3:レッグウォーマーや長い靴下を履く
妊活中にオススメの三陰交セルフケア方法、3つ目は「レッグウォーマーや長い靴下を履く」ということです。
女性の場合、スカートやショート丈のパンツにサンダルやパンプスを合わせるなど、足首から膝がむき出しになるファッションも少なくありません。そうなると、三陰交が外気や冷房にさらされ冷えてしまうことがあります。
なので、なるべく三陰交が隠れるようなレッグウォーマーや長い丈の靴下を履いて、ツボを冷やさないように心がけることが大切です。
「鍼灸師さんに聞いた妊活に良いツボ三陰交のセルフケア方法」まとめ
今回は、不妊のための鍼灸院に通っている筆者が、実際に鍼灸師さんに教えてもらった三陰交のセルフケア方法について、詳しくご紹介しました。最後にあらためてまとめます。
- 内くるぶしの中心から指4本分上の位置にある
- 「肝」「脾」「腎」3つの機能を活性化できる
- 妊娠しやすいカラダに近づけてくれる
- 押す、もみほぐす
- 湯船につかる(足湯でも可)
- レッグウォーマーや長い靴下を履く
三陰交のツボは、「とにかく冷やさないこと」と「血行を良くして温めること」が大切です。ぜひ今日からセルフケアを取り入れて、妊娠しやすいカラダを目指していきましょう!
【参考文献】
図解よくわかる東洋医学/池田書店