「不妊症の原因は心にある」という話を聞いたことはありますか?
実は、中国医学では「嫉妬不妊症」という言葉があり、それは心が原因で起こっている不妊症のことを指すのだそうです。
この記事では、不妊につながる5つの心についてのお話や、妊娠しやすい心に整えるための方法をご紹介します。原因不明の不妊に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
不妊の原因は心にある?「嫉妬不妊症」とは
「クリニックで不妊検査を受けたけど原因がわからなかった」という人は少なくありません。世界保健機構(WHO)の統計では、不妊に悩む夫婦の約11%は原因不明の不妊症とされていて、筆者もその1人です。
原因がわからないと、何をどうしたら良いのかもはっきりしないので、途方に暮れてしまうこともありますよね。
ただ、「不妊の原因は心にある」という話もあるんです。あんどうよしみさん著の『不妊を治す気功学』によると〝こころに原因がある不妊は、中国医学では「嫉妬不妊症」という立派な病気″と書かれています。
「嫉妬」とはいえ、人を羨ましく妬ましく思う心のことだけを指すのではないそうです。ほかにも精神を乱すようなさまざまな感情が、不妊の原因になると考えられています。
不妊につながる5つの心
不妊の原因となる精神を乱すような感情とは、どのようなことを指すのでしょうか。具体的には下記の5つが挙げられます。
- 不安な気持ち
- イライラする気持ち
- 親や周囲への罪悪感
- ひねくれた気持ち
- いじけた気持ち
では、それぞれ詳しくご紹介しましょう。
1:不安な気持ち
不妊につながる5つの心、1つ目は「不安な気持ち」です。妊活をしているとナーバスな気持ちになることも少なくありませんよね。
「基礎体温のグラフがぐちゃぐちゃ・・・このままで大丈夫なのかな?」とか、「今回も生理きちゃったらどうしよう・・・」とか、不安要素を挙げればきりがないくらい。
でも不安な気持ちをしょっちゅう感じていると、気血(気の流れと血行)を失調して、生理機能を乱してしまうことがあると言われているのです。
2:イライラする気持ち
不妊につながる5つの心、2つ目は「イライラする気持ち」です。
たとえば「排卵日前なのに夫がセックスに乗り気じゃない」、「なかなか妊娠することができない自分にイライラしてしまう」など、妊活中はストレスを感じるタイミングが多いように思います。
このイライラする気持ちは、血行不良や自律神経の乱れにつながりやすい感情です。あまりにも頻繁にイライラしていると、それが不妊につながってしまうこともあると言われています。
3:親や周囲への罪悪感
不妊につながる5つの心、3つ目は「親や周囲への罪悪感」です。
たとえば「親には早く孫の顔を見せてあげたいのに申し訳ない」という気持ちや、「なかなか妊娠できなくて夫に悪い」という気持ちがこれに当たります。あなたはこんなふうに自分を責めていませんか?
必要以上に罪悪感を持っていると、あなたの心は大きなダメージを受けてしまいます。自分で自分を攻撃しているようなもの。自律神経の乱れやホルモンバランスが崩れる原因にもなりかねません。
4:ひねくれた気持ち
不妊につながる5つの心、4つ目は「ひねくれた気持ち」です。ひねくれた気持ちとは、反抗的だったり素直じゃなかったりする気持ちを指します。
友達の妊娠を素直に喜べなかったり、「妊活がんばってね!」という励ましの言葉に「余計なお世話よ」と感じてしまったり・・・。心に余裕がないときは、ひねくれた気持ちになってしまうこともあるかもしれません。
ですが、このような気持ちを頻繁に持ってしまうことは不妊につながる可能性があると言われているので、少しずつ素直な気持ちを取り戻していくことが大切です。
5:いじけた気持ち
不妊につながる5つの心、5つ目は「いじけた気持ち」です。
どんなに朗らかな人でも、なかなか妊活がうまくいかなければ「どうせまた生理きちゃうんだろうな・・・」、「結局なにをやってもムダ・・・」と、いじけた気持ちになってしまうこともあるでしょう。人間ですから、もちろん機嫌が良いときもあれば、悪いときだってありますよね。
ですが、「どうせうまくいかない」という気持ちが「私は不妊だ」という自己暗示を強めてストレスが溜まり、そのストレスがさらに赤ちゃんをできづらくさせてしまうことがあるのです。
「気功」を取りいれることで妊娠しやすい心に近づく
不妊の原因が心の持ち方にあるとすれば、不妊を引き起こしている心を、妊娠しやすい心にシフトチェンジできればOKということ。とはいえ、「今日から不安になるのはやめよう」、「もうイライラしないようにしよう」と思っただけでは、なかなか気持ちの切り替えが難しいですよね。
そこでオススメなのが「気功」を取りいれることです。気功とは中国伝統の運動療法の1つで、気功を行うことで心の持ち方をうまくコントロールできるようになると言われています。
妊娠しやすい心に近づけるセルフ気功のやり方
気功にはさまざまな種類がありますが、ここでは誰でも手軽に取り入れやすい気功を2つご紹介します。なお、気功を行う際には、カラダの締め付けが少ないゆったりした服装で行ってくださいね。
リラックスした気持ちに近づける、準備運動のような気功です。
- 足を閉じた状態でまっすぐ立ち、両手を胸の前で合わせ、目を閉じます。
- ゆっくりと呼吸をしながら、頭の中を空っぽの状態にします。
- 心が落ち着いたら両足を肩幅に開き、息を吸いながら両手を肩の高さまで上げます。
- 息を吐くのと同時に両手をぶらんと振り下ろし、自然に揺れが収まるまで待ちます。
- ④の動作を何回か繰り返したら、腕の力を抜いたまま、腰を軸にして上半身を左右に回し、その勢いで両腕を体に巻き付けるようにします。これを数回くり返し、だんだんと力をゆるめて自然に止まるのを待ちましょう。
ゆったりした動きの気功。毎日続けると内臓の動きが整えられて、気のめぐりが良くなると言われています。
- あぐらをかいて座り、手を膝の上に乗せ、顔はまっすぐ前を向いて目を閉じます。
- 1分間ほど、大きな海の真ん中に座っている自分をイメージして心を落ち着かせます。
- イメージした海をぐるっと見渡すように顔を前に突き出します。
- そのまま息を吐きながら上半身をゆっくり大きく回します。
- 後ろ側を通るときは息を吸いながら顔を軽くのけぞらせます。これを数回くりかえしたら、反対回しも同じように行います。
まとめ「自分の心をコントロールして不妊の心理を手放そう」
今回は、不妊につながる5つの心についてのお話や、妊娠しやすい心に整えるためのセルフ気功のやり方についてご紹介しました。最後に改めてまとめましょう。
- 不安な気持ち
- イライラする気持ち
- 親や周囲への罪悪感
- ひねくれた気持ち
- いじけた気持ち
気功を取りいれると、思考がスッキリして自分の気持ちをうまくコントロールできるようになると言われています。難しい動作はありませんので、原因不明の不妊に悩んでいる人は、ぜひ試してみてくださいね。
あかちゃんができる気功学 あんどうよしみ著